「姿勢の悪い子増えている」というのは、小児歯科医のみならず、多くの人が感じていることでしよう。猫背の子も多いですが、脱力系の姿勢(首がガクッと前に出て、下あごがさがり、口がポカンと開いたような姿勢)の子も増えてきたように思います。これは腹筋や背筋力など体を支える筋肉が育っていないことと無関係ではないと思います。

ほかにも、首が左右どちらかに傾いている子も気になりますね。

このような姿勢の悪さは、あごの形と非常に深くかかわってきます。

姿勢チェック

姿勢は真っ直ぐですか?

臨床的な経験からいうと、猫背の子には過蓋咬合の子が多いようです。脱力系の子には上顎前突が多く、首が左右のどちらかに傾いた子は咬み合わせがズレている傾向があります。もちろん歯数の問題、生える順番等の問題もあるでしょう。

しかしながら、本来正しい咬み合わせとなるべき子供が、生活習慣が悪いために不正咬合を引き起こしているとしたら、後から後悔しても遅いのです。正しい姿勢を保つことは、あごだけでなく、体のすべての骨を正しく育てることにつながります。姿勢を保てるだけの腹筋力や背筋力を育ててほしい、そのためには外で体を動かして遊んでほしいと強く思います。

日頃の姿勢があごの形を決める